春日神社

鎮座地 奈良県橿原市八木町一丁目

ご祭神 天児屋根命
    武甕槌命
    姫大神
    経津主命
八木町のほぼ中央、JR畝傍駅のすぐ近く。
 春日神社の入り口前を交通量の多い国道165線が東西に走っている。八木寺に隣接していることから、鳥居を別にすれば、一見お寺のような雰囲気がある。

 東面する拝殿は明治末年改築の単層入母屋造り瓦葺で、入り口に「春日」の額を掲げ、向正面に神鏡をおく。本殿は花崗岩の石段壇上の玉垣に囲まれた神域にある。

 明治四十三年奉献の八幡鳥居の向こうに東面して建つ素木の春日造。
屋根は銅板葺で、棟には千木鰹木を置く。殿内に棟札を置くが、明治二十五年十月二十五日の正遷宮時の棟札の裏面に「当社元来檜皮葺ナリシガ鼬鼠(いたち)ノ類屋ヲ穿ツテ巣ヲ構ヘ失水ノ汚穢ト雨漏ノ朽腐アリ神明ニ対シ畏懼ニ堪エス爰ニ銅板ヲ以テ屋上ヲ修覆ス之ヨリサキ瑞垣大破セリ依テ有志相議リ喜捨シテ石造トナス共明治三十五年八月十日工ヲ起シ同年十月廿五日竣成ス」と記されている。
(高市郡神社誌)
 境内の地続きに隣接する補陀落山延命院八木寺は、縁起によると、神亀六年(729)長谷寺開山徳道上人創立の霊場で本尊十一面観音は長谷寺の本尊と同木同体とあり、またかつての国分寺跡だとの説は『和名抄』の記事や『大和志』の「国分寺在二 南八木村一 延喜式二曰国分寺料一萬束即此」による。
 又当神社神域所在の礎石四個や付近出土の古瓦が、奈良期の寺院形式のものといわれている点から国分寺、八木寺延命院と当社が往古何か密接な関係があり、あるいは神仏習合時代の神宮寺や鎮守でなかったかと思えるが史料がない。例祭は十月二十五日。
 境内社四社のうち、中三社は東面している。豊川稲荷神社(祭神宇賀乃御魂命)は
朱塗春日造り、弁財天社(祭神市杵島姫命)、金刀比羅神社(祭神金山彦命)は、素木の春日造り。愛宕神社(祭神火霊産命)素木の春日造だけは、南面している。四社殿とも銅板屋根。
 明治十五年五月の村用掛松山六三郎、同松村源三郎、同戸長民谷吉次郎作製の「旧八木町役場文書」に「春日社村社々地東西三拾三間、南北廿五間、面積六百九坪、村ノ中央ノ西方ニアリ、祭神天児屋根命、社地中松・槻等アリ」とある。
『高市郡神社誌』に宮座として愛宕講があり、戸数八戸で年一回山城の愛宕山にまつる愛宕社に参詣すとある。
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