春日大社
かすが


鎮座地 奈良県奈良市春日野町160
 
ご祭神 武甕槌命
    経津主命
    天児屋根命
    比売神

● 氷室祭と春日若宮祭の天気ほか
● 又
● つんぼ春日
● 春日の神鹿と乞食
● 春日神社の神鹿
● 八雷神
 春日大社は春日山原始林を背景に御蓋山の西麓に鎮座する。祭神は第一殿に鹿島の神「武甕槌命」を祭り、第二殿に香取の神「経津主命」第三殿には枚岡の神「天児屋根命」を、そして第四殿に「比売神」をそれぞれ奉斎している。神護景雲二年(七六八)十一月九日「春日大明神移坐三笠山」とあり、一般に御鎮座の記録としている。
 すなわち、この年正月九日武甕槌命が常陸の鹿島より白鹿に駕し、柿の木を御杖として遷御せられ、伊賀国名張郡夏身郷に移御された後、さらにしばらく城上郡安倍山などに御鎮護の上、十一月九日三笠山に御遷坐になった
 同時に経津主命を下総の香取より、また天児屋根命ならびに比売神を河内の枚岡より勧請して、いまの社地に社殿を造営してお祭りしたと「古社記」に記されている。
 春日大社は藤原氏の氏神として尊崇されたもので、藤花が神紋となっている。藤原氏が鹿島・香取の神に対する信仰が厚かったことは、例えば宝亀八年(七七七)七月十六日、藤原良継の病気のとき、鹿島の社に正三位、香取の神を正四位上に敍せられていることを以ても知ることができる。春日山麓南西一帯は、古くから春日氏(和珥氏)の本拠地で、早くから開けていた。とくに御蓋山は自然神の信仰の対象であった。
 摂社本宮神社の鎮座地は、美しい円錐形をした御蓋山の頂上であり「本宮峯」「浮雲峯」と呼ばれ、もっとも神秘的な場所である。標高約300m。社頭に「春日大神御鎮座旧蹟」の石標が立っている。
 伝承では、ここが春日明神降臨の地という。本殿は西向きの小さい春日造社殿で、周囲に垣を巡らし、中央扉の前方は斎場になっている。
『延喜式』神名に、大和国添上郡三十七座の一に「大和日向神社」がある。『神社覈録』には在所未詳とあり、『大和誌』にも在所未詳としながらも、こちらの本宮神社を「大和日向神社」に当てる考え方もある。確証は得られないが、いずれにしても由緒のある重要な神社である。日向を東と解すると、三輪山頂上の神坐日向神社(※高宮神社)と全く同じ地理的条件ということになる。(県史)

摂社 本宮神社 遙拝所
 春日大社には、本社のほかに、六十一社もの摂社・末社が鎮座する。
本社から100m南方に鎮座する、
若宮神社(ご祭神に、天児屋根命と比売神の御子天押雲根命を祀る)。
 慶賀門の中、廻廊内西南に鎮座の春日神社とも呼ばれる、地主の神、榎本神社
(ご祭神は、応徳元年<1084>に榎本明神。寛文三年<1603>には猿田彦大神とある)。
奥の院とも呼ばれる、紀伊神社(ご祭神、五十猛命・大屋津姫命・抓津姫命を祀る)。
大和日向神社に比定されている本宮神社(ご祭神は、武甕槌命・経津主命・天児屋根命の三柱)。
 社務所の北方、吉城川のすぐ側に鎮座する水谷神社(ご祭神、素戔嗚命・大己貴命・奇稲田姫命)の五社は、いずれも摂社である。
水谷神社(みずや) 例祭は、四月五日。

ご祭神 素戔嗚命・大己貴命・奇稲田姫命

 水谷神社の鎮花祭は、正応元年(1288)に始まり、その後毎年春に盛大に営まれている。

水谷神社
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